撮影会社が考える、バレエの舞台写真撮影をキレイにするためのポイント4つ

プロの撮影では、バレエの写真撮影およびビデオ撮影を行っています。
これまで撮影サービスを提供させていただく中で、バレエの舞台写真撮影に必要な重要な要素について、
私たちが持っている考えをまとめてみました。

プロの撮影では、プロのカメラマンを多数擁しています。彼らの映像を編集するのが私たちのメインの仕事です。
その中で、バレエのような動きのある撮影に必要な条件や上手に撮影するコツを
彼らと話あったり、上手く撮れた写真やビデオから、キレイに撮影できる共通点が少し見えてきました。

結論をお話すると、バレエの撮影のような動きが多い撮影は、スポーツの撮影が得意なカメラマンに頼むと良いことがわかりました。
なぜなら、動きを捉えることがまずは重要になってきて、動きから全体の感じや雰囲気も捉えていく必要があるからです。

あまり多くのウェブサイトで、バレエのような舞台写真の撮影手法を詳しく説明した記事がなかったので、
今回はバレエの撮影に必要な4つのポイントについてお話したいと思います。

ポイント1. 動きを止めるため、カメラとライティングをセットする

ぼやけた感じのイメージは、いい写真とすごい写真の差になってきます。モーションブラーは、バレエの舞台のようなダンスを撮影するときの敵になりがちです。
外での撮影とスタジオの中での撮影においては、要求される撮影手法が大きく異なってきます。

外での撮影の場合、太陽光が常にあたっている環境のため、光量が十分に確保できます。そのため、速めのシャッタースピードがあればしっかりと動きを止めた写真を撮影することができます。よく言われるのが、1/400秒でのシャッタースピードが、動きを止めるのにもってこいだということです。シャッタースピードを上げるため、反射板を使うことによって、被写体の色温度を調整していきます。

スタジオでの撮影の場だと、セッティングは異なってきます。シャッタースピードにかかわらず、ストロボを使っても、動きを止めることができなくなってきます。ストロボの閃光時間でいうとt0.1が、動きを止めた写真になるかどうかと分かれ目になってきます。撮影に関する他のテクニックを無視して考えてみると、このストロボの先行時間t0.1をより短くすることで、より動きをキレイに止めた撮影ができるようになります。最高のセッティングでは、閃光時間t0.1、シャッタースピード1/2000が人のアクションを止めて撮影するとてもいい感じになってくることが、私たちの経験から言えます。

ポイント2. 親指AFを使う

親指AFは、基本的にはシャッターを押し込めばオートフォーカスが入るところ、設定を変えて親指のボタンにオートフォーカスを指定することです。
フォーカスはしっかりコンティニュアスモードにするようにします。この方法のメリットは、通常の半押し状態でのフォーカス設定よりも、
ボタンを押すことですぐに撮影ができるようになるので、ラグがなく撮影ができます。シャッタースピードを上げる必要があるシチュエーションで効果を発揮します。

いつも親指の押し込みでAFを利用していた場合は、なれるのに少し時間がかかるかもしれませんが、できるようになれば表現の幅が広がってきます。
使い方としては、バレエの撮影のようなターンやジャンプなど、被写体が突然動くようなときとても上手に撮影できるようになります。

ポイント3. セットアップをシンプルにする

プロの撮影のバレエ撮影サービスがスタート直後の時、1人のダンサーを撮影するために大掛かりなセットアップを用意したこともありました。
例えば、5つのライトを1人のダンサーに使っていたこともあります。ですが、もしこのようにセットアップを重くしてしまうと、
現場のアシスタントの方などに、要望を伝えることのほうが多くなってしまい、被写体であるダンサーとのコミュニケーションが少なくなってしまいました。

カメラマンとダンサーの間でコミュニケーションが減ったことで、ダンサーが不要だと思うようなイメージをたくさん撮影することもあり、
多いな無駄が生じてしまっていました。

このような失敗を活かして、今では2つ以上のライトのセットアップは極力利用しないようにしています。また、被写体であるダンサーの方との
コミュニケーションを多く取ることで、彼/彼女が欲しいと思うイメージに近づけるための相談の時間を多く取るようになりました。
このことで、より少ない時間でたくさんのいい画がとれる環境になってきました。

ポイント4. 被写体であるダンサーの視点を取り入れてみる

舞台の撮影では特にそうなのですが、どのような動きがあるのか。例えばバレエだとリハーサル段階から動きを予習することだったり、
バレエのポージングを勉強することなど。こういった努力が功を奏する事はとても多いです。

ダンス写真で有名な、Rachel NevilleVikki Slovitor, といったフォトグラファーは、ダンス経験者で、こういった方のダンス経験が写真に
もかなり活きてきていると感じます。確かに、バレエの撮影のようなかなり専門的な知識が必要になってくる撮影では、
小さい頃からの舞踊経験があれば、かなり違ってきます。しかし、全てのカメラマンがバレエをやってきたわけではないですよね。

そんなときにオススメな方法としては、ダンスの知識があるアシスタントを頼んで見ると効果的です。ポージングや動きについて
どういったものがあるか提案してくれるずです。バレエだと、どんな足の形があって、どういうものを撮ると見栄えが良いのか。
そういったものをどんどん蓄積することで、より良い写真や画を拾えるようになってくるはずです。

まとめ

バレエを含む、ダンス写真の撮影は常に困難が伴ってきます。ダンサーが撮影してほしいイメージをダンス未経験のカメラマンが
追うことはとても難しいと思います。しかし、ダンサーの求めているものが分かるレベルまで達すると、より良い写真が撮れるようになるだけでなく、
もっとたくさんの撮影の仕事に携われる可能性も上がりますので、技術や知識の研鑽もしっかりと行っていきたいところです。

プロのカメラマンとして、プロの撮影ではこちらにてカメラマンを常時募集しています。募集条件を満たされた方には
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ご一考いただけますと幸いです。

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